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売買データが示すリータブル資産の実態(オフィスビル編)

J-REIT資産分析|PM編集部(企画協力:アイビー総研)

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取得エリアは都心5区偏重

J-REIT各銘柄が直近3年間(2018〜20年)で取得した物件情報を収集、流通市場においてREITが好む優良不動産の特徴を分析した。本誌では、用途別に金額、規模、立地、築年数、キャップレートの分析データを掲載している。ホームページではオフィスビルの分析結果をダイジェスト版として掲載する。
基本データ
1物件あたりの取引額は61.8億円。最大は628億円で、最小は6億円だった。取得キャップレートの平均は3.97%、最大は5.8%、最小は2.5%だった。

取得エリア
取得エリアの核は都心5区で、ここ3年間の取引額は7,744億円、87物件と他のエリアを凌駕している[図表]。うち延床面積で3万u以上の大規模ビルが15件あり、1棟あたり149億円、延床面積13万u、築年数14年、取得キャップレートは3.21%である。
立地は、大手町、虎ノ門・赤坂・六本木、新宿、品川・港南を中心に、最寄り駅から徒歩5分圏内に分布している。主にスポンサーの再開発物件で、2011年以降の築浅物件(10年前後)が多い。
一方、都心5区の中小規模ビルの平均値は、1棟あたり45億円、延床面積6,300u、築年数22年、取得キャップレートは3.72%。スポンサー以外からの取得が57%を占めている。
築20年超の物件も多く、築年数と取得実績との相関性が低い。投資法人ごとの投資基準の範囲が大規模物件よりも幅広く、取得条件のハードルが低い。立地の魅力、収益性次第で投資されているようだ。投資法人の情報収集力が物件取得の鍵となりそうだ。

図表 オフィスビルの地域別取得物件数

  出所:アイビー総研

都心・大規模オフィスのキャップレートは低下続く

キャップレート
取得キャップレートをエリアからみると、5区(3.62 %)、23区(3.99 %)、近畿地区(4.12 %)、中部地区(4.50%)、九州地区(4.45%)、中国地区(4.63%)の順に低い。
規模からみると、大規模(3.66%)と中小規模(4.06%)、双方のキャップレートの値は、建物のある立地環境的に、都心・ビジネスエリアであるほど幅が大きく開き、地方・郊外立地になるほど縮まる傾向がある。
         
取得時期
取得動向を時期で分けると、2018年の取得額(6,593億円)に対して、19年は3,439億円、20年は3,429億円と半減している。件数ベースでは3年間で181件。こちらも2018年は101件に対して19年は63件、20年は54件とほぼ半減している。
リータブルなビルが集積する都心5区の大規模ビルは、18年に13件、19年は3件に減少したのち20年には11件に戻している。一方中小規模ビルは18年に36件、19年は30件、20年には15件であった。5区の大規模ビルのキャップレートは2018年が3.52%、2019年の3.50%、2020年には3.07%であった。
ちなみに、東京都心部の大型取引をみると、2018年には日本ビルファンドが「六本木ティーキューブ」(取得額628億円)と「NBF日比谷ビル」(売却額640億円)を入れ替え、大和証券オフィスが「コンカード横浜」(取得額381億円)と「新宿マインズタワー」(売却額625億円)を入れ替えるなど、超大型ビルを入れ替える大規模な取引が行われている。19年は減少したが、20年に回復、「大手町パークビルディング」、「大手町フィナンシャルシティ」、「虎ノ門ヒルズ森タワー」、「リンクスクエア新宿」、「品川シーズンテラス」がそれぞれREIT入りしている。

オフィスビル編の詳細図表、住居、商業施設、物流施設、ホテル編の記事は本誌にて掲載。
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