ヨドバシAkiba屋上で日本有数の高収益を実現
地域の集い場となり野球の普及活動も開始へ
CASESTUDY
JR秋葉原駅前に立地する、大型家電量販店「ヨドバシカメラマルチメディアAkiba」を核テナントとする複合商業施設「ヨドバシAkiba」(所有・運営:㈱ヨドバシカメラグループ)の屋上にはバッティングセンターがある。2013年4月にオープンした「アクティブAKIBAバッティングセンター」だ。独立系エレクトロニクス商社・加賀電子㈱の子会社で、ゴルフ用品の卸売り・小売りを行なう加賀スポーツ㈱が、05年9月のヨドバシAkiba開業時より最上階9階で運営する「ゴルフプラザアクティブAKIBA」(ショップ&インドアゴルフスタジオ)の屋上にあり、かつ、「アクティブAKIBAゴルフ練習場」に隣接する遊休スペースを活用して開設された。
都内では初となる3ローター式マシンと空圧を利用したストレートマシンを導入し、多彩な変化球と時速80㎞〜170㎞までのストレート球を楽しめる。ピッチングの「ストラックアウト」1レーンと7打席の規模(現在は㈱キンキクレスコと共和技研㈱のマシンが稼動中)。4打席が左右打席(うち打球判定システム1打席・対戦ボックス1打席)、右打席が3打席(うち対戦ボックス1打席)。全打席で、60インチの大型モニターに投影された現役またはOBのプロ野球投手との対決が楽しめるようになっている。
「立地に恵まれていることもあり、平日午前はシニアや母子ファミリー、日中は学校帰りの学生や大学生、夜はサラリーマンといった顔ぶれを中心に利用いただいていますが、駅の反対側にある電気街は20時で閉まる店が多いためそこからどっとお客さんがふえる感じです。土・日曜は開店から閉店までフル稼動しているような状況です」(店長片山塁氏)。170㎞の豪速球を打ちにやってくる60歳〜80歳代の常連客もいれば、レンタルシューズがあるためカップルでの利用も少なくないようだ。女性1人客、女性グループ客もいまや珍しくなくなっているという。推しの男性アイドルが出演した地上波バラエティ番組やYouTubeのロケ地だったとして聖地巡礼的に訪れる女性もみられるという。
インバウンドは朝から閉店までどの時間帯にも来訪する。ボールが自動回収されるようなバッティングセンターは海外では珍しく、日本ならではのアクティビティ体験として人気が高まっているようで、数人のグループにとどまらず、いきなり数十人単位でやってくるケースも少なくないそうだ。
「隣のゴルフ練習場の自動ティーアップも珍しがられます。期間限定でバッティングセンターの利用レシートをゴルフ練習場で提示すればゴルフの練習を20%引きで体験できるようになっていますから両方楽しんでいくお客様も散見されます」(片山氏)
土曜・日曜はマイバットを持参してくるようなガチ勢の比率が高まる。毎年4月から10月頃まで土・日曜限定で開始した、10時半のオープン前の9時35分から10時25分までの50分間、ストラックアウトを除く7打席を完全貸切利用できる「アクティブAKIBAバッティングセンターde朝練」プラン(1組最大20人・1万2500円)も、少年野球チームを中心に反響が高く、サービス開始以降、予約や問合せがふえている状況にあるようだ。
光熱費などを除く同施設の主なランニングコストは・・・[続きは本誌にて]