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先進性かつ多様性に富んだ年間8万人のメガ市場

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東京キ全体の7割に達する23区のマーケット規模

 日本の首都として政治・経済・文化の中心を担う東京キは、わが国の人口の1割以上に当たる1,300万人が住まうメガシティである。
 東京都は「区部」(23特別区)、「多摩地域」(23区以外の都下)、「島嶼部」(伊豆諸島)の3つの地域からなるが、東京といえば区部、いわゆる東京23区を指すことも多く、2000年代以降はヒト・モノ・カネ・情報の東京23区への一極集中が著しい。ただし、20年はコロナ禍の影響で5月に23区外への人口流出に続き、6月こそいったん持ち直したものの7月以降10月まで(総務省発表)人口流出が続いている。
 この東京23区の成立過程をたどると、原型となる区が設置されたのは1878(明治11)年のこと。現代のほぼJR錦糸町・新宿・品川・田端駅を結ぶ都心寄りに15区が置かれたのがはじまりである。昭和期に入ると、関東大震災以降、急激に進んだ都市化の受け皿として、1932(昭和7)年から36年にかけて周辺84町村を編入。従来の15区と合わせて35区を設置し、現在の23区と同じ範囲にまで区部を拡大させた。その後、戦後の47年に千代田区、中央区、新宿区など23区(特別区であり行政区ではない)に再編されて今日に至っている。
 東京23区の面積は627.6ku(旧15区の約7.8倍)で、都全体の30%弱を占め、今日、そのエリアには都の約69%に当たる約950万人が住んでいる。年間死亡数はどうか。総務省の「住民基本台帳に基づく全国人口、人口動態及び世帯数調査」(2020年1月1日現在)によれば、都全体の19年の死亡数は12万人余り。そのうち、東京23区内では約8万人が亡くなっており、割合でいえば約67%を占めている。つまり、人口と死亡数からわかることは、23区の市場規模は都全体の67〜69%程度と考えればよいことになる。

死亡率から孤独死まで23区ごとに異なる市場環境

 東京23区の市場環境をみる指標として、各区ごとの「死亡数」「孤独死数」「孤独死率」「1,000人当たり死亡率」「総人口」「65歳以上人口」「65歳以上人口の割合」「世帯数」の8項目を比較したものがある。
 それによると、最も市場規模(死亡数)の大きいのは、23区の北部に位置し埼玉県に接する足立区の7,228人である。次いで、南西部の世田谷区が6,884人、北西部の練馬区が6,186人と続いている。人口規模は世田谷区がいちばん大きいが、死亡数では足立区がトップなのは、足立区の死亡率が他区よりも高いためである。東京23区全体でみた死亡率は人口1,000人当たり8.5だが、足立区は10.5と23区の平均より2ポイント高い(ちなみに、死亡率が最も高いのは北区の10.9)。それに反して、世田谷区の死亡率は7.6と平均を下回っていることから両区の逆転現象が起きている。
 足立区と世田谷区といえば、23区内の下町(東部・北部)と山の手(南西部・西部)を代表する区である。両区の死亡率に差があるのは、区民所得や医療提供水準、教育水準(世田谷区>足立区)のほか、世田谷区は生活保護受給率や高齢化率が低い、健康意識が高く平均寿命が長い、といった環境因子が複層的に影響しあい、両区の死亡率に高低差を生じさせたのであろう。
 さらに、近年、孤独死が大きくクローズアップされているが、東京23区でも顕著な傾向がみられる。(続きは本誌で)

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