2024年の訪日外客数は3,600万人を突破し、過去最多となりました。前年比47.1%増、2019年比でも15.6%増と著しい成長をみせています。今後も拡大が予想されるなか、滞在日数の増加に伴って、インバウンドの中長期滞在や家族・グループ旅行ニーズに対応した「アパートメントホテル」(レジデンシャルホテル)が注目を集めています。
アパートメントホテルは室内にキッチン、洗濯機、もしくは共用のランドリーを備えており、3、4人が宿泊できる部屋を有するタイプが主流です。テクノロジーの活用による省人化で運営の効率化を図り、高利益が期待できる新たなホテルカテゴリーといえ、投資アセットとしても関心は高まっています。
本書では、アパートメントホテルの事業特性、開発動向をおさえて、開発・運営手法の差別化ポイントを詳解。先進企業の実態を探り、さらには投資評価の視点からも解説いたします。
新規参入を検討中のデベロッパー、投資運用会社、投資家・金融機関、ホテルオペレーターほか関連事業者の皆様にご購入をお勧めいたします。
第1・3編 山田耕司 (一財)日本不動産研究所 金融ソリューション部 専門プロジェクト室 室長
長田友哉 (一財)日本不動産研究所 金融ソリューション部 専門プロジェクト室
第2編 北川旭洋 ㈱セクションL 取締役
多和田真弥 ㈱セクションL 取締役
1. 需要拡大の背景
(1)訪日外客数の増加
(2)訪日外国人数の滞在長期化・多人数化
(3)客室稼働率の推移
2. アパートメントホテルの事業特性
(1)定義と特徴
(2)開発動向
(3)法制度
(4)他宿泊施設とのビジネスモデル比較
3. 主な参入企業と事業スキーム
(1)主な参入企業とその動向
(2)事業スキーム
4. 今後の展望
(1)リブランド・リノベーション・コンバージョンによるアパートメントホテルの供給
(2)アパートメントホテルの拡大・多様化
5. 投資価値としてのアパートメントホテル
1. ターゲットと施設コンセプトの設定
2. 開発計画
(1)立地
(2)規模
(3)施設要件
(4)客室面積・間取り構成
(5)客室設備・備品
(6)共用施設
(7)バックヤード
(8)開発スケジュール
3. コンバージョン・リノベーションの留意点
(1)住宅
(2)オフィスビル
(3)ホテル
4. 運営計画・サービス
(1)人員配置・業務の効率化
(2)採用・教育
(3)宿泊客サービス
(4)利用傾向と販促
(5)料金設定
5. 月別収支計画(MC)
1. デューデリジェンス(事業価値評価)のポイント
(1)立地条件
(2)建物条件
(3)事業収支
2. 価値を上げるためのポイント
(1)売上
(2)費用
(3)GOP(固定費控除前利益)
3. 事業評価シミュレーション
(1)不動産帰属収益
(2)不動産事業収支の考え方
(3)キャップレート
(4)長期収支モデルおよび収益価格(DCF法)
[事例の内容(ブランド)]
経緯・コンセプト/施設概要/運営概要/利用動向/今後の展開
●MIMARU/MIMARU SUITES(㈱コスモスホテルマネジメント)
事例:MIMARU大阪 心斎橋 NORTH
最多室数を展開する業界の先駆者。海外ファミリーをターゲットに、人によるサービスを重視
●Section L(㈱セクションL)
事例:セクションL Shimbashi West
施設ごとにテーマをもたせたデザインとゲストとのコミュニケーションでブランドの世界観を確立
●fav/FAV LUX/seven x seven(霞ヶ関キャピタル㈱)
事例:FAV LUX 鹿児島天文館
DX化と飲食店との協業でフロント無人のローコスト化を実現。運営委託で全国に出店を加速
●RANDOR HOTEL&RESIDENCE(㈱Satisfill)
事例:ランドーホテル広島プレステージ
高級感ある客室と浴室空間を配し、全国主要都市へ積極展開。設計案から運営、清掃までを担う
◆丸紅リートアドバイザーズ㈱
広島市内のアパートメントホテル「ランドーホテル広島プレステージ」を取得
綜合ユニコム株式会社 企画情報部
TEL.03-3563-0120