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デイと訪問を組み合わせ、隙間のないケアの提供体制目指す

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3~5月は欠席率は20%超、自粛者のADL低下が課題に

 潟|ラリスは、国際医療福祉大学大学院・竹内孝仁教授が提唱する「自立支援介護」をデイサービスに採り入れた「ポラリスデイサービスセンター」を直営・FCで全国に約60カ所展開する。「自立支援介護」とは、適切な水分摂取(1日1500ml以上)、食事(同1500kcalの栄養摂取以上)、排泄ケア、運動(歩行を中心に日中の活動量をふやす)という「4つの基本ケア」を基軸とした、利用者自身が自立した生活を送るためのアプローチで、同社ではこの取組みにより、直近の5年間で要介護認定を外れた利用者(いわゆる介護保険からの“卒業”を果たした要介護者)が約550人にも及ぶ。
 こうした「改善効果の高いデイサービス」として知られる同社デイサービスであるが、新型コロナウィルスによる「利用自粛」は経営を直撃した。今年4月期の売上げは前年同期比で約3500万円の減収、欠席率は4月の29.8%をピークに3〜5月にかけて3カ月連続で20%を超えた(図表)。とりわけ、大阪の中心部や都内などの人口集積地、あるいは千葉県市川市などクラスターが発生したエリアでの「利用自粛」が顕著であったといい、ほとんど欠席のない事業所がある一方、欠席率割以上という事業所など、地域ごとのばらつきがみられた。「高齢者施設におけるクラスター発生を警戒し、外出(利用)自粛を強く呼びかけた自治体に所在する事業所ほど欠席率が高くなったとみています」(代表取締役社長 森剛士氏)。

図表 ポラリスデイサービスセンターにおける欠席率の推移 2020年1〜5月(月次)、6月(デイリー)

ポラリス 代表取締役社長 森剛士氏
  4月以降の政府による緊急事態宣言以降も「こんな非常時こそ、身体を動かすことが重要」(森氏)との大義のもと、1日も休業することなく営業を続けてきたこともあって、6月以降、欠席率は10%台前半で落ち着き、加えて新規利用者の獲得により売上げ自体はほぼ前年並みに回復した。一方でその間、「利用自粛」をしてきた利用者の「ADL低下」が新たな問題として浮上する。
 図表2は、同社デイサービス利用者の介護度別の欠席日数と欠席前後のTUG値の変化をみたもの。TUGとは、歩行速度やいすからの立ち上がり、方向転換の機能を評価するテストで、その結果から転倒リスクやADL低下リスクを推し量ることができる。それによると、介護度にかかわらず欠席前後の比較で欠席後のTUG値が悪化(増加)、なおかつわずかではあるが介護度が高いほど悪化率が上昇する傾向にあることがわかった。「大きな傾向としては、『デイに通えないことがADL低下につながった』という結論になりますが、さらに細かくみていくと、欠席されている方でも、ご自宅で自立支援介護を実践し活動量を維持されている方についてはADLの低下はみられませんでした。つまり、自立支援介護をご利用者の自宅で提供できれば、たとえデイに通えなくても、ADLの低下を防ぐことができる。そうした発想から生まれたのが『自立支援特化型訪問介護』でした」(森氏)。(続きは本誌で)
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