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“売り時”が分かる不動産投資支援ツール

戦略に効く不動産テック

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ビッグデータで価格・賃料査定

Propre Japan(プロパージャパン)は、不動産価格と不動産売却にどれほどの期間を要するかという流動性に着目した市場分析サービスを提供している。具体的には、ビッグデー タを基に不動産価格・賃料を査定する「propREPORT(プロップレポート)」や、エリアごとの不動産の価格 /流動性の高低をマップ上で可視化した「グローバル動的ヒートマップ」 などがある。いずれも不動産事業者にとっては、物件売買のエリアや価格、時期を検討するのに役立つサービスだ。
Propreはシンガポールに拠点を置く独立系の不動産テック会社。主要17か国の不動産データを独自のアルゴリズムで収集し、日本語・英語・中国語でサービス展開している。代表取締役の白井久也氏は、安田信託銀行(現・みずほ信託銀行)の出身。メリルリンチ日本証券やモルガン・スタンレー証券を経て、2017 年に同社を設立した。
propREPORTでは、日々収集される膨大な不動産関連データをベースに、AIを活用した独自のアルゴリズムによって、価格や賃料を容易に分析できる。目下のところ住宅(マンション、戸建て)に限定してサービス提供している。
ユーザーは、所定のフォームに物件の立地、所在階(マンションの場合)、路線価(戸建ての場合)、専有面積、間取りなど基本的な情報を入れるだけで適正価格や賃料を把握できる。このほか同一エリアの類似物件データと比較することで、物件の相対的なグレードやリフォーム時に導入すると価格・賃料アップにつながる設備、あるいは周辺マーケットにおける売却物件数や売却までにかかった期間、スーパーや飲食店の有無などを知ることができる。情報入力から分析結果作成まで数分、利用料金も1物件3,000円/年と使いやすい設計だ。

propREPORTで作成した分析レポートイメージ

画像提供:Propre Japan

物件売却タイミングの “シグナル”

propREPORTは現在、買取再販業者や金融機関が主な導入先だが、将来的に新たな機能を付加したうえで不動産デベロッパーやAM会社に売り込んでいく予定だ。
その新機能とは、不動産の流動性データを基に需要トレンドの転換タイミングを知らせるというもの。具体的には、特定のエリアにおける売り出し物件が売却までにかかった日数の集計([図表1]中段グラフ)を基に、不動産需要トレンドを予測する(同下段グラフ)。グラフが下向きから上向きになれば、不動産購入需要が強気から弱気に変わったことを示す。
「不動産をいくらで売れるかの情報は手に入れやすいが、いつ売ればいいかの情報は手に入れにくい。需要トレンドの転換時期が分かれば、不動産の適切な売却時を知らせる “シグナル ”として、運用物件の出口戦略をサポートできる」と白井氏は話している。
(本誌では、不動産の“売り時”をビジュアル的に可視化する「グローバル動的ヒートマップ」やPM会社向けの新サービスも紹介)

[図表1]不動産需要トレンドグラフ

東京・六本木エリアのコロナ禍前後のデータ。上段グラフは売却日数の元データ、中段はそれを簡略化したもの、下段は需要トレンドを表す。2020年3月中旬に売却日数がある閾値 (中段グラフ縦軸の0)を超えると、下段グラフの需要トレンドが強気(下向き)から弱気(上向き)に変わる
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