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――スマート修繕

平均20%の修繕工事費削減
AM会社のリピート続出

【試し読み】

代表の個人的経験が設立経緯
相見積もりで最適な事業者選定

 スマート修繕は、不動産の投資家やオーナー向けに、建物の修繕やリニューアルに伴う工事の見積もりサービスを提供するディー・エヌ・エー(DeNA)グループの企業。代表の豊田賢治郎氏がDeNA在籍時、自身の所有するマンションの理事長を務めた際に、住民側として適切に発注管理できない状況への課題感、大規模修繕工事の価格決定プロセスへの興味をもったことから、社内ベンチャーとして立ち上げた。サービスリリース以降は年数百%単位の成長を継続、現在は案件ベースで月間数十億円の工事見積を取得している。
 
 サービス内容は、投資家・オーナーからの依頼に基づき、大規模修繕や設備リニューアル工事(エレベーター、インターホン、給排水、機械式駐車場、内装など)の相見積もり、コンサルティングを行うもの。工事種類ごとに優位性のある事業者とのネットワークを北海道から沖縄まで全国に数百社抱えるほか、社内にゼネコン、設計会社、修繕会社、エレべーター会社、デベロッパーの出身者など、専門性の高い人材を多数揃える。このような体制・ネットワークに裏打ちされたノウハウを活かし、工事適正価格の担保、市場の公正な競争を実現する。
 
 設立当初は分譲マンションへのサービス提供がメインだったが、近年は賃貸マンション、オフィス、商業施設、ホテルなど、あらゆるアセットタイプに対応している。顧客層も分譲マンションの管理組合からAM会社やPM会社、事業法人へと広がりをみせている。
 収益不動産ではこれまでに70社・数百棟でサービスを提供した実績をもつ[図表]。投資家・オーナーの見積もり費用は無料で、スマート修繕は紹介した事業者からマーケティング費を受け取っている。
 大規模修繕におけるコスト削減額は平均で20%程度。既存見積もりと同条件で安くなる案件は、依頼があるうち95%以上にものぼる。

[図表]法人向けの実績一例
[図表]法人向けの実績一例

インフレ対応で運営コストにメス
投資の入口から出口まで出番あり

 不動産投資の領域では、開発はもとより管理・運営にかかるコスト高が大きな課題となっている。背景には資材・設備価格の高騰に加え、業者の慢性的な人手不足があることは言うまでもない。
「インフレ傾向が続くなか、管理・運営コストの改善に目を向けるAM会社が増えている。当社にリピートで案件を依頼する会社はとても多い」と話すのは、執行役員 兼 第二コンサルティング統括部統括部長の黒柳真介氏。
 
 AM会社が相談を寄せるタイミングは主に運用期中だが、なかには物件取得前の段階で取得後に必要な工事の箇所と金額を把握したい、あるいは売却前段階で遵法性是正に必要な工事の箇所と金額を把握したいといった相談も見受けられるという。
 投資家・オーナーの投資・運用戦略に応じてもっとも有利な見積もり提案を行えることも強み。中長期で運用する投資家に対しては、単なるイニシャルのコストカットではなく、使用する素材の工夫などにより中長期的なコストカットの提案が可能。短期運用する投資家に対しては、状態を診断のうえ工事の延期を提案することもある。「工事ありきの診断はしない」(同氏)。
 
(その他のコストダウンサービスは本誌で)

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