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ザ・パークハビオ 渋谷クロス(三菱地所レジデンス)

「レクサス」と「住宅」のコラボ
双方顧客層が調和

店舗建て替えに伴いCRE戦略として提案

三菱地所レジデンスは、展開する賃貸マンションシリーズ「ザ・パークハビオ」において、トヨタの高級車ブランド「レクサス」とコラボレーションした「ザ・パークハビオ 渋谷クロス」(160戸)を開発。トヨタモビリティ東京との協業で、下層階にレクサス店舗を配したもの。渋谷駅から徒歩圏という立地とアッパークラス層を主要顧客とするレクサスとのシナジーにより、近隣の賃貸マンション相場を約20%上回る坪賃料を実現している。

京王井の頭線「神泉」駅より徒歩6分

プロジェクトは、トヨタモビリティ東京が保有店舗「レクサス渋谷」建て替えに伴い、上層階の有効活用策を三菱地所グループに相談したのがきっかけである。高級車のレクサスと高品質マンションのパークハビオの顧客には強い親和性があり、「営業チャネルを拡大し、新規顧客を獲得していくうえで相乗効果が見込める」(賃貸住宅開発部 開発第二グループ グループマネージャー 五十嵐公一氏)として事業化に踏み切っている。
物件開発は、トヨタモビリティ東京の保有土地に三菱地所レジデンスが地上権を設定。開発した建物(地上11階建て)の店舗部分(主に1~3階)をトヨタモビリティ東京が取得し、販売店舗および整備工場として営業。4階以上を三菱地所レジデンスが保有し、賃貸マンションとして運営する仕組みである。

レクサスとのシナジー図り高級仕様の設備を配置

ザ・パークハビオ 渋谷クロスは全般的に、レクサスオーナー・購入予定者の嗜好を意識したつくりとなっている。内装には木目調のデザインを採用。居室は1K(40戸)、1DK(29戸)、1LDK(56戸)、2LDK(15戸)、2LDK+ Studio(6戸)、3LDK(14戸)と、通常のザ・パークハビオよりも広くハイエンドな規格の居室を多く用意した。
特徴的なのは動線で、店舗とマンションのエントランスを“ あえて” 近接することで「レクサス顧客とザ・パークハビオ入居者が、それぞれのブランドにアクセスする機会を増やす効果をねらっている」(五十嵐氏)。
設備面では共用空間を充実。入居者専用のコンシェルジュデスクやラウンジ、シアタールーム、無人コンビニ、室内駐輪場のほか、SUV車や大型車のハイルーフ・セミハイルーフ車に対応するハイスペックなタワーパーキング(31台分)を導入している。「渋谷という立地と、アッパークラス層のライフスタイルに合致する設備を備えた」(五十嵐氏)。

ラウンジ(左)やシアタールーム(右)は貸し切りでの利用も可能

周辺相場を上回る賃料を実現今後も異業種コラボに意欲

開業から1年が経過した2023年1月の稼働率は約83%、賃料は約15万円(1K)~約75万円(3LDK)で推移し、この先の上昇が見込まれる状況という。入居者は会社員や経営者など可処分所得が高い層で占められており、セカンドハウスとしての利用者もいる模様。
三菱地所レジデンスは今後も、賃貸マンション事業において異業種との協業を進める方針。「コラボレーションは営業チャネルを拡大できるだけでなく、ソフト面からマンションを付加価値付けするうえでも有効」と五十嵐氏。
展開手法としては、今回同様に事業会社が保有する不動産を活用するほか、デザインやソフトサービスでのコラボレーションも視野に入れる。業種・業態については、食やエンタメ関連など、生活に関連するすべての企業が検討対象となる。

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