【特集】温浴施設
滞在価値を高める開発・リニューアル
成熟期にある温浴施設業界。温浴施設の中核機能である浴室・サウナ(ウエットエリア)は、同質化が進んでいる。こうした状況下でここ数年開発・リニューアルされる温浴施設は、競争力を維持・向上を目指しカップルやファミリー、友人同士で長時間過ごせる機能やサービスを拡充。これらの「ドライエリア」を別料金とすることで「入浴(サウナ)のみ」のニーズにも応えながら施設全体の滞在価値を高める動きが目立っている。
本特集では、コンサルタントおよび設計・デザイナー、温泉情報サイト編集者らの専門家に、最新のドライエリアの空間づくりのポイントやユーザーニーズを聞くとともに、ドライエリアに特徴をもつ最新施設や注目のリニューアル事例を取材。建築費高騰下で温浴施設の魅力を引き上げる店づくりの要諦を探った。
重要なお知らせ
『月刊レジャー産業資料』では、在宅勤務等の拡大を鑑みて、年間定期購読契約者様向けに、誌面PDFデータのダウンロードサービスを実施中です。ご登録のメールアドレス宛に利用方法をご案内済みです。アドレスを未登録の方は leisure-08@sogo-uni.com 宛てに、メールタイトルを「誌面PDF希望」とし、必要事項(貴社名、所属部署・役職、担当者氏名、メールアドレス)をご連絡下さい。
[OVERVIEW]
温浴施設の開発・利用トレンド
新規開発は冷え込む一方、市場は拡大
ドライエリアの充実化で滞在価値向上を目指せ
編集部
[INTERVIEW]
|①コンサルタントの視点|
建築費高騰がドライエリア拡充の契機
規模や利用率にとらわれない
新たな発想の組合せに期待
望月義尚氏
[㈱アクトパス 代表取締役社長]
|②設計・デザイナーの視点|
パーソナルスペースの確保、リラックスできる演出など
男女一緒に〝まったり〟できる
コンテンツづくりが重要
中村敏之氏
[㈲アクアプランニング 代表取締役]
|③ユーザーの視点|
岩盤浴のエンタメ化やおこもりスペースがトレンド。
健診、瞑想、占いまで、
広がるドライエリアコンテンツ
川名結有氏
[ニフティライフスタイル㈱ ニフティ温泉 編集長]
[CASESTUDY]
愛子天空の湯 そよぎの杜
岩盤浴エリアでアトラクションを開催
独自性ある体験提供が滞在価値を創出
天然温泉スパ&サウナ awa awa KOBE
フィットネスクラブ付帯の温浴施設が
さまざまな世代にあった複合施設へ転換
おふろの王様 志木店
開業20年超で初の大規模リニューアル
岩盤浴エリアを拡充し、多様なニーズに応える
こまき楽の湯
地域に根差した斬新なコンテンツで
既存ドライエリアを活性化
[DATA]
2024年11月~2025年10月
全国温浴施設オープン一覧
[VISUAL REPORT]
松阪温泉GURUSPA
三重・松阪の総合SCに
大型スパリゾート施設が誕生
goodsauna & spa SAPPORO
ススキノの複合商業施設に出店
長時間営業と多彩なコンテンツで
滞在する楽しさを訴求する大規模サウナ
[特集関連レポート]
「2026 お風呂の年」プロジェクト
温浴業界の各団体が一致結束
日本の「お風呂」文化を国内外に発信する
〇三井アウトレットパーク 岡崎
公園型体験施設を併設した
愛知県初の本格アウトレット施設
〇Gunma Flower Park +
開園30年超のフラワーパークがリニューアル
民間アイデアで「花とあそぶ」体験を提案
【INTERVIEW】
体感・体験性主軸のコンセプトのもと
設計・企画・運営の一体的取組みで
地域に根ざす施設の価値最大化を図る
長田 昇氏
[㈱パーク・コーポレーションcouEN ブランドマネージャー]
〇広島もとまち水族館
広島県庁前の大型商業施設パセーラに
アート感溢れる水族館がオープン
〇ひらかたパーク「プラネットアクア・ポート」
宇宙旅行をテーマに
光×音×映像×香りで空間を演出
石川智久[㈱日本総合研究所 調査部長/チーフエコノミスト]
4月13日から10月13日の184日間にわたって開催された「大阪・関西万博」。
多くの不安材料が指摘されるなかでのスタートとなったが、結果的に2500万人を超える一般客が来場。
収益も230億円を上回るとされ数字面では成功を収めた。
その実際や効果を整理するとともに、跡地周辺も含めた今後の土地活用の可能性と留意点を考える。
BASEGATE横浜関内
三井不動産ら8社による
商業・エンタメ・ホテル・オフィスの
大規模複合施設が来春開業
富士急ハイランド
“リラックマ” “すみっコぐらし”
などのキャラクターが大集合
常設の新テーマエリア「サンエックスエリア(仮称)」誕生
ムーミンバレーパーク
「クリスマス」を冠した初の冬季イベントで
湖上に浮かぶ巨大な浮島にスケートリンクをオープン
三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY
日本一のフードゾーンを有する
ららぽーとTOKYO-BAYが北館Ⅰ期リニューアル
TOYOTA ARENA TOKYO(トヨタアリーナ東京)
民設民営、クラブ・アリーナ一体経営で
観戦体験向上と地域活性化へ
|VOICE1|
週末以外でも稼動好調
法人の平日需要を掘り起こし、すでに年内の予約は一杯に
林 洋輔氏
[トヨタアルバルク東京㈱ アリーナ事業部 部長]
|VOICE2|
全席カップホルダー付きのPVCレザーシートで
快適な観戦・鑑賞をサポート
森本英治氏
[コトブキシーティング㈱ 執行役員 EAS事業部 部長]
|VOICE3|
照明、音響、映像とそれらを一括制御する総合演出システムで
次世代スポーツ体験を創造
井草 進氏
[パナソニック㈱ エレクトリックワークス社 マーケティング本部 アカウント営業部 社会システム法人営業推進部 担当部長]
|VOICE4|
スムーズで快適な観戦体験を提供する
キャッシュレス決済環境を実現
赤松夏子氏
[Square㈱ 統合マーケティング日本責任者]
●データが映し出すレジャー・サービス産業の実相(7)
大阪・関西万博と観光・レジャー
帝国データバンク
●プロが教える!温泉・温浴施設ユーザートレンド(5)
浴室②
川名結有
●サステナブルツーリズムー未来につなぐ成長戦略ー(29)
スペイン──サステナブルマーケティングを強化する観光立国
篠田香子
●ホテルサービス喜怒哀楽(139)
伊豆の迎賓館
瀧澤信秋
●「人が集まる」をクリエイトする 先行き不透明な時代の商空間考(25)
人が集まった「大阪・関西万博」
澤田 充
●観光事業の現在地(7)
質量ともに深刻化する人材不足
倉田保緒
●NEW OPEN
10月開業施設一覧