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高級スパからカジュアルスパまであらゆる事業スキームに対応
温浴施設全体の運営・再生にも取り組む

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  • 潟Nレドインターナショナル

    2004年設立の(株)クレドインターナショナルは、ホテルスパ運営事業を筆頭として国内23都道府県27都市、海外7か国8拠点で事業を展開するウエルネス&ビューティ企業である。
    高級ホテルでの実績をもとに既存温浴施設の再生事業を始めた同社のこれまでと今後の事業戦略について、代表取締役の白井浩一氏に伺った。
  • 潟Nレドインターナショナル 代表取締役 白井 浩一氏
         潟Nレドインターナショナル 代表取締役 白井 浩一氏

セラピスト派遣から店舗展開、海外展開へ

――貴社の事業拡大のプロセスをお聞かせいただけますか。
白井 マーケティング業からスタートし、2007年にビジネスホテルにセラピストを派遣する仕組み(インルームスパ®)でホテルのウエルネス&ビューティ業界に新規参入しました。数年間は契約数が100施設どまりでしたが、11年に東日本大震災の影響でホテルの稼動が低下したとき、客単価を上げたいというニーズから、契約が500施設にまで増加しました。その後年間約200施設ずつふえ、現在は約1500施設となりました。いまは営業活動なしでも実績とクチコミから毎月20施設程度ふえ続けています。
 15年ころ、飲食店の人手不足が顕著になりました。ホテルスパ業界はさほどではありませんでしたが、私たちは「人手不足の時代が来る」と予測し、フラッグシップとなる店舗の展開を決めました。店舗事業はインルームスパより利益率は低くなりますが、「ラグジュアリーな空間」「働く人が誇りをもてる職場」としての店舗がないと人は集まらないのです。
庵SPA(アンスパ)
日本らしさを追求した「庵SPA(アンスパ)」は国内外に展開する同社のスパブランドの一つ
 リクルート戦略上の出店でしたから当初は3店舗くらいの予定でした。しかし、お付き合いがあるあちこちのホテルで希望が出て、2年間で10店舗まで拡大しました。運営では、インルームスパのセラピストを活用し繁閑時のシフト調整や固定費削減を行なうことで望外の利益が出ました。「これは事業としてやっていけるぞ」となり、17年から国内100店舗を目指し、現在6ブランド35店舗を展開しています。
 私たちの業態では働く人のモチベーションや満足なしに企業の発展はありえません。現在、約1,500人いるセラピストは社員と業務委託が半々なのですが、そのセラピストたちにヒアリングしたところ、「海外で働きたい」という声が多くありました。そこで17年、すでにインルームで進出していた台湾に海外1号店をオープンしました。現在、海外店舗は7か国に8店舗。海外も100店舗展開を目標としています。
 海外とのネットワークはさまざまな場面で役に立っています。最新の正確な情報が入ってきますし、18年には外国人を採用しホテル業界に人材を提供する部署をグループ会社に設けました。
 「ロクシタンスパ」との契約、「フォション」とのコラボレーションといった大きな仕事にも結びつきました。今後海外の高級スパ5ブランド程度の日本進出をサポートしていく予定です。

温浴施設のトータルプロデュース第1号が11月にオープン

  
JR呉駅前の商業施設レクレ5・6階の温浴施設をリニューアルオープンした「SPA SOLANI 大和温泉」
――コロナ禍における事業展開やプロジェクトについてお聞かせください。
白井 コロナ禍で売上げが激減するなか、私たちは3月から事業開発のチームを組み、次の戦略を練ってきました。そこで見出したのが、グループ会社として、リラクゼーション・清掃・飲食のすべてをまかなえる私たちの特徴を活かす「温浴施設の再生ビジネス」でした。実は15年より、東京・福岡・沖縄の高級ホテルで浴場・サウナ・プールといった温浴ゾーンの運営を請け負っており、そのノウハウを一般の温浴施設に活かそうというものです。ご縁のあったデベロッパーさんからの依頼もあり、現在5件を手がけています。
 20年11月に広島県呉市にプレオープンした「SPA SOLANI 大和温泉」は、温浴施設の再生プロデュース&マネジメントの第1号施設になりました。同施設では「美と健康のテーマパーク」というコンセプトのもと、スパの充実はもちろん、オーガニックな薬膳を中心に健康・美容に特化した食事を提供します。同時に『温浴施設×ネットカフェ×コワーキング』というテーマでいまの時代に合う新しいサービスを採り入れた複合施設としています。コンセプトに沿ってターゲットや料金体系、集客方法も再設定し、単年度黒字、5年回収を目指します。
 21年2月には再生第2号店舗として浜松市中区に「かじまちの湯 SPA SOLANI」がオープンします。ほか3件も順次オープン予定です。
 再生ビジネス以外では、先に申し上げたフォションとのコラボレーションとして、21年3月、京都市下京区の「フォションホテル京都」内に、フォションブランドとして世界初のスパ「Le Spa Fauchon」がオープンします。
 施設運営は私たちが担い、プロダクト・メニュー開発・監修はパリで数々の5つ星ホテルスパやアメニティを手がけ、日本初上陸となるプレミアムコスメブランド「KOS PARIS(コスパリ)」との共同開発です。これまで築いてきたネットワークの一つの結実だと言えるでしょう。
 ホテルスパでは、競合が撤退し、今年10店舗が私たちにオペレーションチェンジとなりました。「棚ぼた」とも言えますが、セラピストの確保という強みがあったからこその結果です。
 最悪の2020年でしたが、21年は反動でわれわれにとってよい案件が来ると考えています。あと半年は厳しいと思いますが、それを乗り越えれば、22年は19年をはるかに超える売上拡大が望めると考えています。
かじまちの湯 SPA SOLANI
カプセルホテルが撤退したザザシティ浜松に21年2月開業予定の「かじまちの湯 SPA SOLANI」
――業界への提言をお願いします。
白井 高級スパからよりカジュアルなスパへと目を向けたのが私たちの特色です。いまやあらゆる事業スキームに対応できるようになりました。
 ホテルでは宿泊だけではなく、お客さまが楽しめるサービスを提供することが求められます。スパもスパをやっているだけではなく、たとえば私たちが取り組んでいる健康食のようなテーマ性をもったサービスを提供していかないと今後厳しいと思います。
――今後の展望をお聞かせください。
白井 まずは2年以内に温浴施設を10店舗再生・オープンさせ、軌道に乗せます。そのために指定管理の受託、あるいは指定管理下で不振な施設の買取も視野に入れています。その後は、やはり目標は100店舗でしょう。
 ホテルスパに関しては、21年はホテルへの出店は年間10店舗程度にとどめ、ショッピングモールなど商業施設へ、そして路面店へカジュアルスパを展開していきます。試験的に20年12月に東京・神田に路面店1号店をオープンしました。路面店+訪問マッサージで地域密着型の業態にしたのは、地方都市展開も考慮に入れたものです。
 温浴施設の商業施設展開・タイアップも地方都市で計画が進んでいます。温浴施設は商業施設の強力な集客コンテンツになりうると考えています。
――本日はありがとうございました。

プロフィール

白井 浩一(しらい こういち)
潟Nレドインターナショナル 代表取締役

1974年広島市生まれ。22歳で広島市において起業し、26歳で東京に進出する。30歳でホテルスパ事業の潟Nレドインターナショナルを設立。国内展開と並行して2012年より台北、ニューヨーク、上海、スリランカなど海外にも進出。豊富な実績とネットワークで最高級から地域密着型までのプロデュースやプロダクト開発を展開する。
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