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2020年開業施設にみるハード&ソフトの潮流

  • フューネラルビジネス
  • 葬祭会館トレンド
 新型コロナウイルス感染症の勢いが止まらない。先進国ではワクチン接種がはじまっているものの、専門家からは、「収束までにはあと2年ほどかかる」といった声もある。したがって、今後はWithコロナに向けた新しい生活様式をいかに創造するか(できるか)が最重要課題となり、その課題を克服するビジネスモデルの誕生が、すなわち、その市場におけるマーケットリーダーになるだろう。

どこを切っても同じ“金太郎飴”からの脱却

 葬祭業は、会館ビジネスと称されているように、「通夜、葬儀・告別式を行なう空間提供」を基本とする。しかし、それだけでは単なる「貸し会館」ビジネスでしかない。そこで、遺族に代わってさまざまなサービスを提供する総合葬祭サービス業としての地位を築き上げてきた。
 それゆえ、昨今は提供するソフト面の強化が図られるとともに、建物(ハード)に関しては、特に遺族控室の充実に注力し、1LDK、2LDKといった自宅さながらの機能を整えてきた。
 現在、会館開発のトレンドは、小規模タイプに向いていることは誰しもが認めるところだ。100人超の会葬者が集まった時代は(一部地域を除いて)過ぎ去り、50人前後、30人前後といった小規模葬へと移り変わっている。そこに昨今のコロナ禍で、越県移動の自粛要請がなされ、いまでは10人程度の会葬者が見送る葬儀も多くなってしまった。
 つまり、複数の大式場を抱える大型会館は敬遠され、中規模式場ですら「広すぎる」と言われてしまう。とはいえ、大・中規模の式場は、このコロナ禍においては「3密を避けるソーシャルディスタンスを保てる会場」として利用するには最適な空間として重宝された。
しかしながら、現在、中・大式場の稼動率が高いのは「3密対策」としての利用であり、平常時のマーケットニーズとは異なる稼動でしかないということを理解しておく必要がある。したがって、コロナ禍の収束とともにその役割は終わり、さらなる小規模化へと向かうことになるだろう。(続きは本誌で)
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