資産残高を3倍近く拡大
人員体制の拡充を推進中
規模拡大で取得戦略に柔軟性
農中JAML投資顧問(NJIA)は、農林中央金庫(農中)とJA三井リース(JAML)をスポンサーとする不動産AM会社。
AUMは前年の約700億円から3倍近く増加した。その理由は「JAグループなど系統金融機関を中心に幅広い投資家の資産運用ニーズを着実に取り込んだため」(リート投資運用部長の植松雅博氏)である。
私募REITはオフィスや住居を中心に外部成長を進め、運用開始3年強でAUM1,000億円に到達。ポートフォリオの規模と安定度が増し、物件取得検討の柔軟性が高まった。「以前は“減点要素の少ない”物件を主眼に投資判断していたが、AUM拡大により、取得後の内部成長余地など“加点要素の多い”物件にも目を向けている」(同氏)。私募ファンドは2025年7月に270億円規模の住宅ファンドをAM受託して以降、1年足らずで資産残高が1,000億円に到達。金額規模や設備の償却負担が大きいもの、ブリッジ案件などREITが取り組みづらい物件をカバーしている。
人員増加と合わせオフィス拡張
市場で取得難が叫ばれるなか、NJIAがここまで資産残高を拡大できたのは、2つのスポンサーを抱える点が大きい。「どう立ち回ればREITやファンドが物件を買いやすいかを、スポンサーはよく理解している。
親会社のオフバランスありきでないのは金融系スポンサーだからこそ。農中とJAMLで取引先の重複が少ないのも大きい」(ファンド投資運用部長の岩附諒氏)。
資産残高とともに人員体制も拡大を続けており、2025年12月にはオフィスを従前の3倍の規模で拡張移転した。AM未経験でも個性ある武器と意欲をもつ人材を積極採用中で、デベロッパーや事業会社、会計事務所など多様なバックボーンをもつ人材が勤務している。設立以来離職者は出ておらず、転職を機に新たな業務領域やアセットに挑戦する社員も多く、腰を据えてキャリアを築く環境が整っている。