投資商品の充実化で年々成長加速
CF・STの両輪体制を構築
SPC活用で平均投資規模が倍増
不動産クラウドファンディング(CF)事業のクリアルは前年からAUMが拡大。それと歩調を合わせ取得資産の1物件あたりの平均規模も大型化(約12億円から約25億円に倍増)した。成長の背景には、約13万人に及ぶ個人投資家顧客を裏付けとする高い資金調達力と、SPCを通じたノンリコースローンの積極活用で、2025年6月に取得した不動産特定共同事業法(3号・4号)認可が大きな弾みとなった。加えて、ソーシング力も洗練化。AIを活用し月400~500件の物件情報をスクリーニングし、良質な投資機会を逃さず迅速な意思決定につながっている。なおCFの出口には、自社が運用する機関投資家向け私募ファンドを活用している。
STを9月にローンチ予定
投資対象は、目下ホテルが主軸。インフレ耐性の高さに着目し、なかでもアパートメントホテルや、デザイン性・サービス品質にこだわるブティックホテルに注目する。
2025年5月には、東京・銀座のブティックホテル「TSUKI 東京」をCF商品化。募集額36億円は約1時間で満額となった。CFを出口とするホテル開発型私募ファンドの組成も増加している。
この先は2030年度までに年間獲得GMV2,500億円を目指し、新たな投資商品の開発に取り組む。セキュリティ・トークン(ST)事業では、25年1月に証券会社を買収し販売体制を整備。サービス開始は26年9月を予定する。また、将来的には期中の資金出し入れが可能なオープンエンド型CFも構想しているという。資本面では、2025年12月に第三者割当増資による資本業務提携を実施。大手デベ、金融機関などから総額43億円を調達した。人員体制も強化中で、社員数は前年から約80名増加。「不動産・金融・ITの3分野に精通した人員体制を強みに、他社にない投資プラットフォームで差別化したい」と代表取締役 執行役員CEOの横田大造氏は話した。