あらゆる運用ニーズを拾う商品構成
ESGやDXの強化を着々進める
1年経たずに1,000億円以上成長
住商リアルティ・マネジメント（SRM）は、上場REITのSOSiLA物流リート投資法人（SLR）、私募REITのSCリアルティプライベート投資法人（SCRP）、私募ファンドを運用するAM会社。2021年12月時点の運用資産残高は6,661億円で、私募ファンドを中心に同年2月から残高を1,300億円強伸ばした。
1社で上場REIT、私募REIT、私募ファンドをすべてカバーするのがSRMの特色で、投資家ニーズ対応や物件取得機会の間口を広げている。「明示された投資クライテリアに基づく安定性や安心感を重視するならREIT、オーダーメイド型の商品設計による柔軟性や機動力を重視するなら私募ファンドといった具合に、投資家ごとに最適な商品を提案できる。SLRで当社のことを認知してもらったのち、セパレートアカウントでの運用を受託するなどの相乗効果も期待できるだろう」と、取締役 私募ファンド本部長の原嶋英行氏は説明する。
GRESBの4スターを一挙に取得
SRMが現在力を入れているのはESGとDXだ。ESGについては、SLRとSCRPがGRESBリアルエステイト評価に昨年初めて参加し、5段階のGRESBレーティングで4スターを取得した。上場REITと私募REIT同時初参加で両方とも4スターを取得したのは業界初のようである。またSRMでは「責任投資原則（PRI）」や「21世紀金融行動原則」への署名、「TCFD（気候関連財務情報開示タスクフォース）提言」への賛同表明を立て続けに実施している。
DXについては、昨年10月に各部横断のタスクフォースを発足。この分野に意欲的な親会社の住友商事と連携しつつ、課題の抽出と解決を全社的に推し進める構えだ。
「業務効率化にとどまらず、投資の意思決定や物件の付加価値向上、セキュリティトークンを活用した新商品の開発などにも活かせたら」と原嶋氏は語っている。