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【2005.10.07】

少子高齢化時代のわが町雑感

 少子高齢化はすさまじいスピードで進んでいます。そこで今回は私の暮らす町のことをお伝えしたいと思います。わが町では、高齢者向けの特別養護老人ホームの入居待ちは約2000名を数えるということですが、子供向け施設はどうなっているのでしょうか?



 私の暮らす自治体は「公立小学校の自由選択性」を採用しています。この制度は、住所単位で決まっている本来の学区以外に、子供が歩いて通える範囲なら、自由に公立小学校を選べるというもの。親が「子供を通わせたい」もしくは「子供が行きたい」学校を見定めるために、事前に電話予約するとキャンペーン期間中であれば先生方のガイド付きで校内を見学できる制度です。私も1人の父親として見学に出かけてきました。なにしろ近隣の公立小学校では、卒業すると3分の2が私立の中学校に進むそうなのですから、公立小学校選びにも力が入ってしまいます。

 さて訪問したM小学校は、わが町有数の人気校です。全生徒数は600名ほどと域内最大級。あまりの人気に学区外からの受け入れ人数は抽選で20名程度に限定されています。

 小学校になどとんとご縁がなかった私ですが、随分様変わりしているものです。私の時代では40人学級の実現が政策課題に上っていた気がしますが、いまでは1クラス単位の生徒数は平均37人程度。子供が少なくなっているのは頭の中では理解していましたが、校内の雰囲気や授業風景は予想以上に寂しいというべきか、アットホームなものでした。なかでも算数を重視している学校ということで、算数の時間になると各学年2つのクラスが3つに分割されるということです。

 しかしそれ以上に驚いたのは給食の内容です。こちらの小学校では給食会社にアウトソーシングしているということですが、その最大の特徴とは「除去食」の充実だそうです。これは(卵、牛乳、大豆などといった)アレルギーを引き起こす食材を除去して生徒ひとりひとりにきめ細かいメニューを提供するというものです。ここでも私は、有料老人ホームのことを思い出しました。ホームでも刻み食などといった様々な工夫をして入居者に食事を提供しているからです。思い出しついでに書き加えますと、こちらの小学校では高齢者向けのデイサービスセンターが併設されており、特段のプログラムこそありませんが、生徒と高齢者がお互いの息遣いを感じながら生活をしていることが分ります。

 それにしても、行き場のない高齢者に比べて、たとえ抽選であっても選択肢の残る子供たちはまだまだ幸せかもしれません。

 「少子高齢化時代の新しいライフスタイルをデベロップする」ことをめざす本誌としては、子供にも高齢者にも多様な選択肢が用意されるべく、誌面を通じて貢献したいと思っています。

【参考URL】
月刊シニアビジネスマーケットブログ
http://blog.livedoor.jp/sbm1/
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