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【2005.03.04】

「萌える」消費

「エンターテインメントビジネス」がそれまで刊行していた「AMビジネス」から誌名を変更して再スタートを切ってから、ちょうど2年になります。

 単に誌名の変更だけでなく、いまや、あらゆるビジネスとって“エンターテインメント”が欠かせない要素になっているという観点から、「ファクターE」がこれからのビジネスの成功を左右するキーワードになっていくとの考え方に立って、そのキーワードを読み解いていこうというテーマを掲げたものでした。

「モノからコトへ」とは以前から言われ続けてきたことですし、モノが売れない時代という認識が一般化しているようです。しかしながら一方で、たとえば秋葉原を歩いてみると、かつて電気の街といわれたアキバが大きく変貌を遂げており、いわゆる「萌える」人たちのエネルギーが渦巻いているのを肌で感じることができます。私は前々から、漠然とですが、消費はプチマニア化の方向へいくのではないかと勝手に想像していましたが、かつてはオタクだ、マニアだと特殊な目で見られていた人たちが、「萌え」という言葉で表現されると、そこに何やら新しい消費者像の一端が提示されているように思えてきます。

 また、4年ほど前にテレビから流れてきた「モノより思い出」という車の広告コピーも、随分と人々の心に響いたようで、いまや車から離れて一人歩きをして使われているようです。ブランド志向もそうなのかもしれませんが、モノを媒介として、それを超えたところに自分なりの価値を見出すことで、モノが売れない時代といいながら、消費者は自ら進んで財布の紐を緩める。だから、売れないのではなく、そこに価値を見出せないということなのでしょう。

 大きな声では言えませんが、私自身が少しマニア的な性向があって、自分の価値観にヒットするとめり込んでしまい、お金(高が知れていますが)も労力も惜しまないという性質なものですから、そういう気持ちがよくわかってしまうのです。

 マーケティングの世界では、CSならぬCL(Customer’s Loyalty=顧客が会社や店舗に対して信者的な忠誠心をもつほどの強い信頼関係を築けるような付加価値を提供する)という概念も提唱されているようですが、ここは「エンターテインメントビジネス」なりに現在の消費像を探ってみようということで、「萌え」について大いに語っていただいたUFJ総合研究所の森永卓郎さん、「モノより思い出」のコピーをつくり出した博報堂イン・プログレスの小西利行さんをはじめ、新しい消費の創造を実践する企業の方々にご登場いただき、インタビューを試みました。

 このインタビューは、3月末日発刊の「エンターテインメントビジネス」第8号に掲載いたします。
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