綜合ユニコム|編集長だより [ホームへ戻る]




【2005.01.21】

女性高齢社会での暮らしサポートビジネスの可能性

 女系家族とでも申しましょうか。私の住まいから徒歩15分に立地する、妻の実家はシニア女性ばかりです。なにしろ4名のうち3名が女性で、所帯の平均年齢が67.5歳に到達しています。

 まず、90歳手前の、「妻のおばあちゃん」が健在。そして60代後半になる「妻のお母さん」がおります。これだけならありふれた家庭でしょうけれど、妻の実家は書家の家系なので80代前半の女性のお弟子さん(彼女は、すでに亡くなられた妻のおじいちゃんの内弟子です)も同居。女性ばかり3人の平均年齢は80歳弱となります。

 幸いなことにみなさん元気で毎日お仕事をしていますが、耳や足腰が悪い上に、それぞれ持病を抱えているので、火の元用心をはじめ安全面などで私たちは目を離せません。これも幸いなことに私と同い年(35歳)の独身男性の内弟子さんも同居しており、おばあちゃん3名の通院などをサポートとしています。

 ところが、皆がいくら達者とはいえ
彼だけではさすがに支えきれず、私の妻が3歳になる子供の世話と仕事もそこそこに、実家に日参しています。特に今年の冬は数日とはいえ雪が積もりましたので、私も雪かきや買い物を少しだけお手伝いしました。

 さてこの家庭に、昨今問題が生じています。それは80歳前半の内弟子さんのお姉さんの痴呆症状が重くなってきたからです。このお姉さんは都内の分譲マンションにひとりで住んでおり、弟さんが週に1回、面倒を見ていましたが、どうにもならなくなってきたようなのです。つまり誰かが、このお姉さんと同居する必要があるのです。そこで、妻の実家に暮らす80歳前半の内弟子(妹)さんが候補となったのです。

 しかし問題は複雑です。彼女は普段、妻のおばあちゃんの話し相手や、日常生活のサポートもしており、妻の実家になくてはならない存在だからです。一方で大黒柱である妻のお母さんと、唯一の男手である私と同い年のお弟子さんは、書道教室の運営で手一杯。なにしろ、少子高齢化の影響で、書道を巡る経営環境は全国的に悪化していくばかりだからです。やはり小学校の授業カリキュラムから、書道が外れてしまったことがボディブローのように効いているようです。

 ところで書道教室とは、地域密着ビジネスの典型です。代々の生業を通してご近所に無数のネットワークを張り巡らせています。その上、子供が通学する保育所や幼稚園を通じても同様の関係性が日々構築されています。こうした人間関係のなかにあって、このたびの私たちの抱える問題は、決して特異なものでもないことを、私は理解せずにはいられません。

 『月刊シニアビジネスマーケット』2月号は、こうしたシニア女性を包む、暮らし(日常生活)支援マーケットについて取り組みました。ぜひご一読ください。

【参考URL】
月刊シニアビジネスマーケットブログ
http://blog.livedoor.jp/sbm1/
■編集長だより
月刊レジャー産業資料
月刊プロパティマネジメント
月刊フューネラルビジネス
月刊シニアビジネスマーケット
季刊E+ビジネス
季刊レジャーホテル
季刊カラオケビジネス
アクアウエルネス

Copyright 2005 SOGO UNICOM Co.,ltd. All rights reserved.


[ホームへ戻る] お問合せ:03-3563-0025 E-mail:info@sogo-uni.com