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【2004.07.02】

カラオケ施設の最新の動向

 カラオケ業界は、ナイト市場、デイ市場(カラオケボックス)、宿泊・宴会場市場と、大きく3つに分けられます。市場規模の縮小が続く厳しい環境と見られていますが、デイ市場では、ここにきて、昨年12月24日に「コート・ダジュール」を展開する(株)ヴァリックがジャスダックに上場、そして「カラオケの鉄人」を展開する(株)鉄人化計画も7月9日に東証マザーズに上場するなど、新しい局面を迎えています。



 カラオケボックス市場は、90年代前半に急成長し、施設数はピークの97年には全国で1万3,800軒を数えました。その後、減少に転じ2003年には8,000軒にまで減少しました(ともに「カラオケビジネス」誌推定。カラオケ付個室を有する飲食店等を除いたカラオケボックスの店舗数)。90年代後半以降は、チェーン展開企業の50〜100ルームという大規模店舗が新規オープンする一方で既存の中小規模店舗が閉鎖を余儀なくされていくという、大型チェーン店舗の寡占化が急速に進行したといえます。

 言葉を替えれば、90年代前半は、カラオケという遊びの魅力だけで集客ができたといえます。それが現在では、カラオケボックスという業態の特性を的確に掴んだうえで取り組む企業だけが、事業拡大を続けることができる状況になっているといえます。

 前述の2社以外にも、「シダックス倶楽部」を展開するシダックス・コミュニティ(株)、「カラオケ館」の(株)ビーアンドブイ、「ビッグエコー」の第一興商、等々、今年も積極的に新規出店を続ける企業も少なくありません。もちろん、中小規模の個店であっても、中小規模ゆえにできるCSの高い運営によって好調な集客を持続している店舗も数多く存在しています。

 カラオケボックスは、4,950万人という膨大な参加人口を誇るカラオケを楽しむ場であり、さらにリーズナブルな料金で個室内で仲間だけで楽しめるコミュニケーションの場でもあるという、いわば実需に基づいた業態です。さらに、昨年来、ブロードバンド対応の通信カラオケの新機種が相次いで登場し、オーディションなど電子マネーを絡めた新たなサービスも始まってきました。カラオケボックス市場は、店舗とハードの進化によって、いま新たな展開がはじまろうとしています。

(多田義則/季刊カラオケビジネス
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